晋州を去るとき、彼女は巨済島に引っ越していたので、会うのはむずかしかったが、たまたま実家に戻ったときに連絡が入り、ワンルームまで顔を見に来てくれた。私も病気ですっかり元気を失くし、彼女も巨済島での生活がつらいと言って、二人でため息をつき、玄関でしばらく抱き合って別れを惜しんだ。
その後、メールのやり取りをするでもなく、韓国に行くたびに彼女のことを思い出していたが、電話もせずにそのままにしていた。昨日、そのヒスンさんからメールが来た。筆不精の彼女からメールが来るなんて、ちっとも期待していなかった。光州から釜山に戻るとき、途中ワンルームのある町を通過して、涙が出そうになったが、ヒスンさんもあの町にはもういないしなあと思ったりした。
彼女のメール。「晋州に戻ったのよ。上の娘も地元の高校の2年生、下の息子は中学生になった。あなたのことは以前ブログで知っていたけど、コンピューターの調子が悪いまま、アドレスもどこかへ行っちゃって。元気なんでしょ? とにかくメール下さい」とあった。慣れない巨済島を去って、故郷の晋州に戻ってきたんだ。本当によかったね。子供たちもいつのまに大きくなったんだろう。そうだね、あれから4年経ったんだね。
あの光州行きがなんだか呼び水のようになって、またヒスンさんに会えたような気がする。不思議な気分だ。6月に韓国に行ったら、電話してみよう。私は早速長い返事を出した。
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