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2012/05/27

放射能と復興

   福島第一原発の事故で一体どれくらいの放射能が流出したのか、想像を絶する。専門家によっても言い方がちがっていて、すぐには影響は出ないなどと能天気なことを言う人もいる。

 チェルノブイリの事故の後遺症はいまだに続いているそうだし、福島の第1号機から第4号機の放射能放出の実態は1年以上経っても、誰も明確に説明できない。少なくとも「京」の単位の放射能が海に直接垂れ流されたのは事実だし、海洋汚染の悪循環は日々続いているのだ。

 魚介類を食べる気がしないし、どこまで飛んできたのかわからない放射能に対する得体の知れない恐怖感に私たちは毎日晒されている。

 5年先には日本のどこにも暮らせないという専門家もいる。放射能は拡散して濃縮されて、知らない間に内部被曝が進むそうだ。

 復興、復興と明るい顔で未来を信じている人を見ていると、なんだか「ついていけない」という気がする。事実を隠し続ける東京電力と、その下で命の危険を賭けて後始末に追われている原発の下請け作業員の人々の存在がある限り、不信感と絶望感にさいなまされる。