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2026/05/02

機内で見た映画の話

  ①어쩔수가 없다(しあわせな選択)。あの박찬욱監督の2025年作品。이병헌と 손예진が夫婦役。二人とも役柄を楽しんでいる感じ。なんといっても이병헌がいい。映画のテーマが後味の悪い、いつもの박찬욱監督作品だけに、時々笑いを誘う彼の演技には、笑いの底に哀しみさえ覚えるほどだ。

 Gamilaが박찬욱映画を見るのは、「親切なクンジャ氏」「パラサイト」に次いで3本目だったが、いずれも残酷さと後味の悪さで、なるべくなら見たくないと思われる作品ばかり。もちろん、この映画、原題「どうしようもない」は、原作がアメリカの小説を基に、現代韓国の実態を鋭く描いたものではあったが、ほかに解決策はなかったのだろうか、わずかばかりでも希望を見たかったのになあと思ってしまった。

 ②TOKYOタクシー。山田洋次監督。木村拓哉、倍賞千恵子ほか。木村拓哉の演技を見るのは初めてだったが、思いの外、芸達者だと思った。倍賞千恵子は安定している。その声は相変わらず明晰明瞭。役柄に多少不自然さを感じたが、脚本・監督の山田洋次の思いは全編に流れている。戦前から戦後の東京の変容、ひとりの女性が年を重ねていく過程など、94歳になる山田の思いとうまくリンクして、説得力のある高齢者映画として完成していると思う。

 ③グランメゾン・パリ。監督:塚原あゆ子、2024年作品。パリで三つ星レストランを目指す若きシェフの奮闘を描いた。パリでのロケも迫力があったし、出演者のフランス語がけっこう上手なのに驚いた。韓国人料理人だけが韓国語をしゃべっていた。木村拓哉は彼の韓国語も理解している感じ。TBSドラマ、グランメゾン東京から出発した映画らしいが、娯楽作品としてはまあ楽しめる。

 ④그시절 우리가 좋아했던 소녀。2025年、조영명:脚本・監督作品。1986年生まれの高校生の話。2004年高校卒業までの高校生活、卒業後の軍役、就職に至る、ごく普通の韓国の若者の日常が優しいタッチで描かれている。10代後半の男女の成熟度の格差も感じられて、微笑ましい印象だった。