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2009/06/17

6月10日(水)うすぐもり、風強し

 2日間のソウル踏査が無事済み、今日から母はヒョッチャの家に一泊することになっている。2001年にヒョッチャが東京に来たとき、母の家に3日ほど泊まったことがある。8年ぶりに会った二人はうれしくて小躍りしていた。牧師さんの運転で、オフィステルから仁寺洞に向かう。日本語を勉強していたことのあるヒョッチャだったが、普段使わないから片言の怪しい日本語しか出ない。覚悟はしていたものの、昨日、一昨日に引き続き、私はほぼ同時通訳に徹する。

 通訳も初めのうちは和やかな気分でやっている。おしゃべりが弾むと、通訳はしだいにその存在が無視され、食事の時など、食べることに集中できなくなる。最初は通訳の存在をありがたがっていた当人たちも、それが当然のことになって、やたらペラペラ話すのだ。仕事でもあるまいに、だんだん私は二人の王女に仕える召使のような気分になっていく。「食事の時ぐらい黙っててちょうだい」。そう言っても関係者はみな笑うばかり。  

 北岳山スカイウェイを通って、八角亭に上る。生憎の天候で、せっかくのソウル大パノラマも雲と靄に包まれてソウル周辺の山は霞の中。それでも母は初めて見る景色に大興奮。  ヒョッチャのご両親、私の息子同然のウォニも一緒に全部で8人、近所のすき焼き屋で夕餉を囲む。8時から礼拝があると言うので、私たちは母を託して、マウルボスと地下鉄を乗り継いで麻浦まで戻った。大きな娘を預けて、気分爽快になった。

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