もっとも、このドラマ、最近ダレ気味である。16回くらいのミニ・シリーズか、せめて20回くらいの長さだと、内容も引き締まるように思うのだが、脚本家、スポンサー、そして視聴者(主にアジュモニたち)の三位一体で、ちょっと人気が出たとたんに、筋の運びにメリハリがなくなり、単にだらだらと続いて、結局は悪評のうちに終了してしまうドラマが跡を絶たない。
最近の代表格は「悪い女、良い女」(「나쁜 여자, 착한 여자」韓国では2007年7月初めまで約半年、140回続いた夜の連続ドラマ일일연속)である。최진실の人気にあやかったキャスティングなのは見え見えなのだが、착한 여자だった 최진실 が性悪女になったり、나쁜 여자 の設定だった不倫女が妙に恵まれた環境の下、最後は呆気にとられるほど幸福になっていくという、どう考えても納得のいかないエンディングを迎えた。
MBCのホーム・ページ視聴者意見の欄を見ても、「このドラマで言いたいことは何なのか?」「不倫女があのように金持ちの父に支えられながら、結婚後、6年間もの間、유부남(妻ある男)と付き合っていたというのは許せない」「최진실があまりにも可哀想だ。あそこまで夫に尽くして、なさぬ仲の娘を可愛がって、しかも認知症の祖母(姑の姑)の面倒も見るなんて、脚本家は一体何を考えているのか」といった比較的穏やかな意見から、視聴者どうしの罵詈雑言に至るまで、ドラマよりずっと面白い展開がこのコーナーで楽しめた。
それにしても、不評のドラマにしては随分熱心にこのドラマに嵌っているアジュモニたちの様子が見て取れ、なんだ、結局、視聴率上げているんじゃないのと、彼女たちの(ほとんどが中年のアジュモニ)連続ドラマに対する病的ともいえる情熱にただただ圧倒されていた。
悪評のうちに終わったこのドラマの後続が「アヒョン洞の奥様」(아현동의 마님)なのだが、これもなんと204回まで続いて(週5回だから41週、つまり10カ月以上の長丁場)、今年の5月初めにやはり不評のうちに終了した。日本では今、90回目ぐらいなのだが、일일연속 드라마は見始めるとやはり続きが気になるものだ。脚本家がそれだけうまいということなのだろうか。くだらないと思いつつ、念のためにビデオにとって私は見ているのだ。
このドラマに関しては、そのうち詳しく触れることにするが、脚本家の実体験、つまり、12歳年下の男(新任検事)と結婚した(なんとも羨ましい)ベテラン女性検事の、結婚に至るまでの両家にまつわるすったもんだ、プラス結婚後のすったもんだ、これがこのドラマの大方の筋である。
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