明日は
敬老の日なんだってね。いつから9月の第3月曜日になったのか、よく覚えていない。もしかしたら私が留学中にそういう法律が通ったのかもしれない。いずれにしてもいやになるほど三連休の多い国だわ。 松本から戻ったら、あまりに蒸し暑いので閉口している。あちらは朝夕は肌寒いほどで(窓を閉めて寝た)、昼間は湿度が低いせいか、陽射しは強くてもさわやかな秋晴れといった感じだった。いやあ~、東京はいつまでも暑いね。しつこいね。
この写真はauの代理店(都内某所)で撮ったもの。敬老の日にちなんで祖父母に携帯をプレゼントしようという趣旨。高齢者に携帯を贈るというのは、けっこう面倒なことが待ち受けているのだ。安売り電話機を売る店には、丁寧な説明はあまり期待できない。
電話を買ってからは、なおさらだ。アフター・ケアーは望めそうで望めない。簡単機能を謳っていても、カメラはもちろんのこと、やたら複雑な機能がどうしても付いてきてしまう。
私の母も携帯を買ってから2年以上過ぎたのだが、相変わらずカメラ機能は使わず、今年になって、ようやくCメールのやり取りができるようになった。もちろんこちらから電話をすればちゃんと出てくるようになったし、彼女が思いついたときにはいつでも電話してくるようになった。留守番機能のメッセージもちゃんと聴き取れる。
ところが、時々、「呼び出し音が知らないうちにメロディーから振動に変わったのよ。どうしちゃったのかしら」とか、こちらがCメールを送ると、「今、電話くれた?」などとタワケタことを言って電話をかけてきたりする。要するに、Cメール、通話の呼び出し設定を自分のものにしていないということなのだ。手取り足取り教えるべきなのだが、そんな時間的、精神的余裕はこちらにはない。相手が見ず知らずの高齢者であれば、無条件に親切にしてさしあげたくなるのに、わが母となると、イライラが募るのみで、結局は自己嫌悪に陥るだけだ。
携帯は自分の都合でかけたり、思いついたときに自由にメールを送ったりできるからいい。着信履歴が残るからモレもないし、普通にうまく使いこなせば、これほど便利な道具はない。ところが、母の携帯ときたら、時と場合によってはこちらのストレスにもなり得る。困ったもんだ。
「近所のauの人に聞いてみて」。私は電話のこちら側で少々イライラしながら、母に言うのだ。でもまあ、Cメールを打てるようになったのだから上等かも。家人の母は、ただ持っているだけで、着信も発信もしないまま充電だけはマメにしていたものだから、とうとうこわれちゃったそうだ。充電ひとつとっても、わかりやすくて適切な説明を求めても、携帯電話関連の会社には期待できそうにない。
auにしても、DOCOMOにしても、KDDIもNTTも、超高齢化社会で生き延びて行こうという企業としての意欲に欠けているのではないか。ほんと、つくづくそう思う、敬老の日イブでした。