制度上の疲労、破綻のみならず、最近はインフラの破綻が甚だしい。
あの埼玉県八潮市の道路陥没事故。下水道管が長年にわたって経年劣化を起こしたまま、適切な処置がなされず、あの大事故につながった。折悪しくそこを通過しようとしていたであろうトラックの運転手さんが、そのまま生き埋めになった。救出されるまで3か月もかかった。3か月の間、生き埋めにされたまま亡くなった。かつて、これほど残酷な亡くなり方をした人がいただろうか。遺体発見後、運転手さん所属の運送会社が声明を発表したが、運転手の人となりもわかる心のこもった追悼の言葉だった。
今も八潮市の事故現場一帯は、硫化水素の臭いがなかなか抜けないという。
この30年、政治が何もしてこなかったという事実。国民の多くを傷つけ、その尊厳を脅かされ、命の危険に晒されているという事実。2009年、消えた年金問題で失脚した自民党政権だったが、民主党政権になったのも束の間、安倍、菅、岸田……と、何の反省もなく、何も実践されず、私たちの日々の生活は破綻をきたしているのである。
政府は、「骨太の方針」などと声高に叫ぶだけで、中身の全く伴わない空虚な現実だけが日々過ぎていくのである。上下水道管、電柱、NTT基地局の邪魔臭い鉄塔、鉄道橋梁、高速道路のトンネル、鉄道の踏切……と、ちょっと思いついてみただけでもキリがないほど、「問題山積」状態が続いている。
一体全体、我々の税金は、どこに、どのように使われているのだろうか。首都圏直下型地震が起こったら、かなりの人々が犠牲になり、復興に80数兆円は優にかかると、さっきTVで言っていた。
80数兆円? どこかで聞いたことのある数字だと思ったら、トランプにそっくりそのままもっていかれる日本側の投資額だったんだね、80兆円。あ~あ、ため息しか出ない年末です。
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