1923年9月1日。関東大震災が起こった日。震災の直接の犠牲者のほかに、デマによる虐殺で犠牲者がたくさん出た。いわゆる朝鮮人大虐殺事件だ。
未曽有のパニックに襲われた市民が、「朝鮮人が井戸に毒を投げ入れた」というデマを拡散して、罪のない多くの朝鮮人を殺した。これは歴史の事実だ。
当時、朝鮮を植民地にしてから13年。そうでなくても、朝鮮人に対する一般日本人の差別意識、優越感は強かった。それは、今のヘイトスピーチにもつながっている。
墨田区の都立横網町公園に都の慰霊堂がある。震災犠牲者、行方不明者10万5000人余りを毎年追悼・法要している。同じ公園で、「関東大震災朝鮮人犠牲者追悼式典」も毎年、行われている。
小池都知事になってから、4年連続で、後者の式典に追悼文を送付しなかった。「全ての人への哀悼は既に示している」という理由にならない理由を挙げ、その中に朝鮮人が含まれているかどうかも明確にしていない。
何という誠意のなさ。小池百合子氏は「しれっと」物事を片付ける。「しれっと」というのは、「普通なら冷静さを失うような事があったのに、何事も無かったかのように平然としている様子」(三省堂「国語明解事典」より)である。
安倍晋三、菅義偉、小池百合子。この3人、よく似たものを感じる。共通しているのは、歴史に背を向けているということ。何も学ばず、目先の効率だけを追求しているということだ。
歴史を見ずして、未来は語れない。
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