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2014/04/17

STAP細胞の周辺事情

  理系のアカデミズムの前近代的な事情が暴露された感じだ。

  そもそも、剽窃(盗作、コピぺ)の噂がある早稲田大学理工学部の博士論文についても、博士号を出した早稲田側の話が見えてこないし、早稲田を踏み台にして、ハーバードに遊学を果たし帰国後、理研でユニットリーダーとしてSTAP細胞の研究を任された小保方さんのこの数年の足取りも、なんだか怪しい雰囲気に充ち満ちている。

  理系は徒弟制度の中で、共同研究論文の共同執筆に加わるのは本当に至難の業だそうで、30そこそこの女性がハーバード大のSTAP細胞研究の権威である教授に可愛がられ、帰国後それを利用した、つまり直接教授の手ほどきを受けた小保方さんという存在を利用した、理研側の事情も何だか情けない気がしてならない。

  昨日会見した小保方さんの直属の上司である理研の副所長の笹井某の言い方を聞いていると、STAP細胞が発見されたときとは打って変わってまるで「手のひらを返した」ような態度で、上司としての責任のみを強調しているようにみえた。小保方さんは、研究者の生命を絶たれるが、この笹井某という副所長は理研の権威にあぐらをかいて、この先もSTAP細胞という夢の細胞の開発研究を続けるらしいことは、マイクの向こう、顔色一つ変えないしたたかな記者会見を見ての私の感想だ。

  上司としての責任などなく、あくまで小保方さん一人の責任に転嫁している。彼女の実験ノートを逐一チェックをしなかったことだけを嘆いてみせるということに終始していた。

  理研というところは、戦前は原爆の開発にも当たっていたそうだ。いわば、国策実験理化学研究所ということなのだろう。未だに権威があるということなのか。笹井某は京都の山中さんのライバルでもあったそうだ。

 要するに今回の暴露事件での一番の被害者は小保方さんだ。マスコット人形のように利用されたということだ。利用された小保方さんにも隙があったのは確かだろう。男性優位の徒弟制理系アカデミズムで生き残るために彼女が失ったものは計り知れない。

 祖母からもらった割烹着を着て、ピアスをしてけなげに実験にいそしむというマスコット人形を売り出したのは、ほかでもない、笹井某の策略だったという話も最後に付け加えておこう。

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