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2024/11/26

3億2000万円の葬式

  先日亡くなった三笠宮妃百合子さんの葬式にかかる費用が3億2000万円!と聞いて、びっくりした。閣議決定したとのこと。

 葬式にこれほどのお金をかけるなんて、腹立たしい。復興が遅れに遅れている被災地能登に送ってもしかるべきなのに、なぜこんな高額のお金をかけるのか。

 昭和天皇が亡くなった折、どのくらいの予算をかけたのか記憶にないが、高齢化の進む皇族の世界に、今後、莫大な税金がどんどん使われていくのだろうと考えると、憂鬱な気分になる。

 防衛費増額と同じくらい、皇族関係の出費には納得がいかない。

 日本は本当に憲法が定めているように「主権在民」の国なのだろうか。腹立たしい気持ちと情けないこの気分、一体どこにぶつけたらいいのだろうか。

2024/10/15

ちょっと違和感、ノーベル平和賞。

  今年のノーベル平和賞が、日本の被団協(日本原水爆被害者団体協議会)に送られた。この団体は1945年の広島・長崎原爆投下後、1954年のUSAによる水爆実験の犠牲になった第五福竜丸事件の後、1956年に結成されたものだが、原爆の直接の被害者による地道な反核運動としては世界初のものである。

 2017年にICAN(International Campaign of Abolish Nuclear Weapons)核兵器廃絶国際キャンペーンがノーベル平和賞を受けたとき、これより半世紀以上前から活動していた被団協の存在をどう考えているのかと思った。同時受賞でもよかったのに。

 それが今年、今更のように平和賞を受賞した。この背景について、イギリスBBCが、イスラエルのガザ虐殺に対して活動する国連の組織UNRWARや、オランダのハーグにある国際司法裁判所を平和賞の対象にしていたが、イスラエル、USAの圧力で断念したということがあるのではないかという報道をしている。今、目の前にある人道危機に対処しようとしている組織の活動を前面に押し出せなかったノーベル財団の忖度について問題にしている。

 USAのダブル・スタンダード、イスラエルの暴虐性、ホロコーストに対する過度なアレルギー、トラウマの根は深い。でも、よく見てほしい。イスラエルは「ユダヤ主義」という錦の御旗の下、自分たちがやられたようにパレスチナ、アラブの人々を殺し続けている。この事実をUSAは見て見ぬふりをして武器支援を続けている。狂った世界だ。

 ともあれ、せっかく被団協が受賞したのだから、核兵器禁止条約にまずはオブザーバーとして参加することを期待するしかないね。


落選させよう、そうしよう!

  杉田水脈が衆議院選挙に立候補しないということで、ひとまず安堵。参議院に鞍替えするつもりのようだが、単なる目立ちがり屋のヘイト・スピーカーに政治家としての未来は永遠にないと思いたい。ついでに参議院議員といえば、山谷えり子議員など来年の参議院議員半数改選のときまでしっかり記憶にとどめておこう。

 また、旧統一教会員の投票に支えられた議員、埼玉5区の牧原秀樹前法務大臣、兵庫1区の盛山正仁前文科大臣、東京24区の萩生田光一元経済産業大臣(この人は2728万円裏金ネコババ議員でもある)ほか有象無象の旧統一教会系の自民党議員は、さっさと落選してほしい。

 同じく裏金ネコババ議員、東京7区の丸川珠代元オリンピック大臣、沖縄県に米軍の性暴行事件をUSAに忖度して知らせなかった静岡1区の上川陽子元外務大臣、裏金ネコババ議員の推薦にしっかり支えられて総裁選に出た奈良2区の高市早苗元経済安保大臣などなど、国会に送ってはいけない連中の顔がいやがうえにも思い浮かび、気分まで悪くなる。

 各選挙区の皆さん、普通の常識と判断の下、投票して下さい。比例代表に「自民党」などとゆめゆめ書かないようにとお願いしたい。以上、あくまで個人の感想でした。

 

2024/10/08

自民党山口県連の品性、常識を疑う

  自民党山口県連が裏金議員、杉田水脈を比例代表に押した。

 裏金議員で1500万円以上もの不記載をした杉田水脈は、裏金問題云々以前に、ヘイト・スピーチの常習犯として悪名高い。政治家である前に、人間としてどうなのかというレベルだ。アイヌ、在日コリアンに対して、低レベルのヘイト・スピーチを繰り返しても、何の反省もなく、「言論の自由」を主張するという非常識の塊だ。

 杉田水脈は、旧統一教会との結びつきも強い。USAで行われた統一教会の講演会にわざわざ出席して講演までしている。

 こんな人を比例に出して、恥ずかしくないのだろうか。山口県って、碌な政治家を輩出していない。その筆頭が安倍晋三だった。杉田水脈を比例中国のトップに押したのも安倍晋三だった。そういえば、参議院議員の山谷えり子。この人も裏金を机の引き出しに入れたままにしていたそうだし、旧統一教会の主張とぴったり一致する言動(夫婦別姓反対、同性婚反対などなど)には、驚きを超えて唖然とするほどだ。この人も安倍のお気に入り。安倍晋三の負の遺産はいつまで蔓延していくのだろうか。

 自民党山口県連の程度の低さ、品性の無さ、非常識なことに、山口県の選挙民はどこまで付き合っていくのだろう。山口県の有権者の常識が試される衆議院選挙だね。

2024/09/26

「はだしのゲン」、そして昭和天皇の戦争責任

  汐文社刊 全10巻の「はだしのゲン」を初めて読んだ。強きをくじき、弱気を助ける少年ゲン(元)の純粋さや素朴な心意気が魅力的に描かれた、作者中沢啓二(1939~2012)の自伝的漫画である。

 6歳で被爆した中沢少年は、原爆投下直後の広島を忠実に再現した。水を求めて川に飛び込む者、近くの防火水槽の中で子供をかばった格好のまま息絶えた母親、火傷の皮膚が垂れ下がったまま、水辺に歩いて行こうとする人々の群れ……。死体にはやがてウジが湧き、広島は一遍に地獄と化した。

 ゲンは、家屋の下敷きになった父親、姉、弟を目の前にして見す見す助けられないまま、迫りくる火の手から身重の母親と逃げ伸びたが、これは中沢啓二の原体験として、その後の漫画家人生の原点となっていったに違いない。

 何よりも印象的なことは、原爆を落としたアメリカに対しての怒り、そして、戦争の最高責任者であった昭和天皇に対する怒りが容赦なく描かれていることだ。ゲンは思うのだ。「天皇は、父ちゃんたちに謝ってほしい」と。 

 原爆を落とされてから2年後、昭和天皇が広島を訪問したことがあった。広島市民が日の丸の小旗を振って天皇を迎える姿に、ゲンは怒りをあらわにする。ポツダム宣言をもう少し早く受け入れていたら、広島や長崎に原爆は落とされなかったかもしれない。どの面下げて、昭和天皇は広島を訪れたのか。そんな天皇を単純に歓迎する広島市民に対しても怒りを表す。

 戦後、どうして「天皇制」なんか残したんだろう。なぜ、天皇が「国民の象徴」として存在するんだろう。この思いは私自身、長年抱き続けている疑問だ。

 日本国憲法第14条には、すべての人間は個人として尊重されるという内容だ。天皇の存在はこの条文に反するのではないか。国民の総意に基づく「象徴」という存在について、私は異を唱えたい。

 明治以降、旧憲法(大日本帝国憲法)では、天皇は陸海空軍の最高司令官だった。時代が下って、昭和天皇は、第二次世界大戦で亡くなった300万人余りの日本人や、当時植民地にされていた朝鮮、台湾の人々に対して、「忍び難きを忍び……」という玉音放送を最後に、正式に謝罪したことは一度もない。A級戦犯のみに戦争の責任を押し付けた格好で、昭和天皇は何か思うことはなかったのか。自分も戦犯だという意識をもつどころか、軍人の意のままに動かざるを得なかったとでもいうのだろうか。

 戦争責任を曖昧にしたまま、天皇を「国民の象徴」として残し、個人の尊厳が侵害された格好で皇族が存在し続ける日本。

 最近、「はだしのゲン」が、平和教材から削除されたり、図書館での閲覧制限の動きもある。よりによってこの動きは広島から始まったようだ。その背景には「昭和天皇の戦争責任」を曖昧にしたいという何かの力が働いているような気がする。物事を曖昧にする、そして挙句の果てに隠蔽してしまうというこの思考停止はいつまで繰り返されるのだろうか。

 「はだしのゲン」が少年ジャンプに連載開始から50年。その後、世界20数か国で翻訳出版され、このほどUSAの権威ある漫画賞アイズナー賞を受け、殿堂入りを果たしたというビッグニュースが飛び込んできた。

 「はだしのゲン」を通して、ゲンの怒り、中沢啓二が表現したかった戦争責任について、今一度、考えるいい機会を得たことに、私は感謝したい。