ガザでの虐殺は止まないし、ロシアのウクライナ攻撃はひどくなるし、自民党のお粗末さには辟易するしで、最近、動物ものにしか目がいかない。そんな中で、NHKテレビの「ダーウィンが来た」や、NHK Eテレの「ざんねんないきもの事典」を楽しみに見ている。
先日、「ダーウィンが来た」で、オーストラリアの南東の島、タスマニアの絶滅危惧種とされているタスマニア・タイガーのことをやっていた。縞々の狼のようなこの動物、家畜を次々に襲ったらしく、ほとんど根絶やしにされたらしい。1930年に最後の1匹が死んで以降、絶滅したと考えられていたそうだが、最近、「生き残っているかもしれない」と、研究者や、動物保護活動家が、ドローンや、赤外線カメラを駆使してタスマニア・タイガーを追跡調査しているらしい。
タスマニアと言えば、タスマニア原住民という先住狩猟民のことが思い浮かぶ。1825年、移民して来たイギリス人による絶滅計画の下、1876年には数千人ものタスマニア原住民が全滅したそうだ。
番組中、嬉々として生き残りのタイガーについて語る白人の男性を見て、彼も、タスマニア原住民の絶滅に関与した人々の子孫かもしれないなあと思った。
オーストラリアの歴史教育では、19世紀のこの虐殺の歴史がきちんと共有されているのだろうか。21世紀になって、絶滅危惧種の動物を惜しむ一方で、全滅させられた先住民について、どう思っているのだろうかという素朴な感想を持った。
イスラエル人がパレスチナの人々を同じ人間と思っていないように、かつて日本人も朝鮮人を同じ人間と思わずに虐殺してきた歴史がある。
動物の世界では、虐殺はない。一つの種が別の種を全滅させるということはない。人間だけが例外だ。なんだかなあ。人間嫌いに陥りそうな今日この頃ですなあ。
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