武田砂鉄のラジオ・マガジン
文化放送 月~木 朝8時~11時30分
MCの武田砂鉄:編集畑出身だけあって、「あわてず、騒がず」の姿勢を堅持。テンションが低いままに安定しているところが魅力。安心して聴ける。
同じくMCの西村志野:控えめながら、明るくて朝に適した声質である。とにかくケラケラとよく笑うのだが、その笑い声さえ、好感が持てる。人柄がいいからかもね。スポーツ中継をしていたらしく、野球、ゴルフなど武田の知らない世界を担当している感じ。
曜日ごとに変わるレギュラー・コメンテーターが際立って面白いというのも特筆すべきこと。
8時~10時までの、前半レギュラーは、
月曜日::マライ・メントライン(1983年生まれ。ドイツ出身、日本在住?年、エッセイスト、翻訳者)
日本と同じ敗戦国であるドイツ出身の彼女を通して、ドイツをはじめEU諸国の情報がよくわかる。メディアのチェック・ポイントもマライならではの斬新さを感じる。動物に対する愛情も深いようだ。
火曜日:中島岳志(1975年生まれ。大阪出身、政治学者)
:木村草太(1980年生まれ。神奈川県出身、憲法学者)
二人が隔週で担当する。
政治学、憲法の話がじっくり聴ける。インド滞在が長かった中島の視点も興味深いし、将棋に造詣が深い木村草太の「次の一手」も面白い。
水曜日:勅使河原麻衣(1982年生まれ。神奈川県出身、組織開発専門家)
「てしがわら・まい」については、まだ知らないことばかりだが、かなり頭の切れる女性である。2人の子供の世話もしながら、乳がんの治療も体験し、組織開発専門家として、適切なアドバイスを提供しているようだ。やさしい話しぶりと、わかりやすい解説で、彼女の一言一言が難なく身体にしみわたっていくのである。
木曜日:プチ鹿島(1970年、長野県出身。新聞読み比べ達人)
彼はTBSのデイ・キャッチ時代から、ニュースの達人として活躍していて、そのキャリアは30年以上になる。朝日、毎日、読売、東京新聞に加えて、その他の全国紙、地方紙、タブロイド判にまで、読み比べの範囲は広がっている。最近は公明新聞が新たに加わったと、苦笑しながら語っていたのが印象的だった。
10時からは、武田砂鉄の真骨頂、約30分にわたるインタヴューのコーナーが控えている。CMが一切入らず、じっくりその日のゲストの話を聴けるコーナーとなっている。名前も知らないゲストの場合でも、かなり充実した対談が聴ける。貴重なコーナーだ。
10時30分からエンディングまでの後半レギュラーは、
月曜日:せきしろ(1970年、北海道出身、作家・俳人)
火曜日:林田洋平(ザ・マミィ)(1992年、長崎県出身、お笑い芸人)
水曜日:ゆっきゅん(1995年、岡山県出身、ミュージシャンDIVA)
木曜日:辛酸なめ子(1974年、東京都出身、漫画家・コラムニスト)
文化放送のスタッフの技と、武田砂鉄のLow Tension MCの技、西村志野のケラケラ・ムードがなせる3時間30分のラジオ・マガジン、思った以上の好スタートを切ったが、聴取者としては、なるべく長い期間にわたって聴き続けたいと思う。今日、12/23(火)はスタートからちょうど50回めの放送である。