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2010/06/23
2010/06/08
マクベスの森
家の裏手に有名進学校がある。ポプラ並木に覆われているのだが、冬は葉っぱが全部落ちて、校舎の大部分が見える。それが春が過ぎ、あっという間に蒸し暑くなった最近は葉っぱが生い茂り、建物が見えなくなっている。いつの頃からか、我が家では「マクベスの森」と呼ぶようになった。
今日見たら、森が4割がた出来上がって、見るからに頭の良さそうな生徒たちがいるであろう校舎の半分以上が隠れてしまっている。毎年の風景なのだが、今年はやけに未練がましくその光景を見つめてしまうのだ。
これで秋が来て、葉が落ち、ポプラの枝が天空に晒される頃には2010年も終わる。2000年が始まったとき、10年後の2010年という年をまったく想定しなかった。そもそも21世紀なんてまだまだ先のことだと思っていた。友人の子供たちはすっかり成長し、親はすっかり老い、家では85歳以上の老親を3人も抱えている。そんな日が来るなんて10年前には考えだにしなかった。
聡明な人間なら先のこともきちんと想定して日々を堅実に過ごしていくのであろうに、私ときたら、結局その日暮らしのいい加減さにくるまれている。「マクベスの森」はある意味恐怖の森だ。決して乗り越えることのできない時間という壁が急に胸に襲ってくるので、やりきれない。
関東地方もそろそろ梅雨に入るのだろう。
2010/06/06
彼らはどうした?
4月末、ソウルであったKくんは、会った次の週に会社面接があると言っていた。うまくいったら連絡してねと言っておいたのだが、何も連絡なし。落ちたのかな。昨年9月に大学を卒業し、銀行に入ったものの、あまりに労働時間が長くてこれでは身体がもたないと、やめたとのこと。それからはアルバイトをしながら就職の機会を窺っていた。
残業がなくて、少なくとも週1回は休みたい。日本では当たり前のことが韓国ではまだまだそれを実現している人の方が少ない。とにかく世界一労働時間の長い国が韓国なのだ。週40時間労働(週休2日制)なんて夢のまた夢なのだ。だから過労死だって多いし、転職なんて当たり前の世界。
もう一人Mくん。彼は過労で胃炎になり、しばらく故郷で静養したあと、元の会社に再入社(こんな言葉があるのかよくわからない)した。その後どうしているのか。お釈迦様の誕生日(今年は5月21日)をはさんだ連休も終え、ソウルの会社に復帰したはずなのだが、どうしているのかよくわからない。
日本は景気悪いけど、韓国は市場を最初から外国に求めているので、基幹産業は着実に伸びている。だから経済は上向いているのだが、会社単位で見ると、どこも超難関の就職市場となっている。
20代のKくんも30代のMくんもまだまだ未来は開けているのだが、世間はそれほど甘くない。気がかりな二人の青年の行方。そのうちわかったらまたここで紹介する。
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