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2016/12/12

腕時計のこと、そして時計のマイスター

  断捨離で、姑の腕時計をいくつか整理した。その数、十数個。どれも似通ったデザインで、ほとんどがクォーツで動くものだった。新たに電池を入れて使う気にはなれなかった。
  
  その中で、オメガのものが2つ、1つは手動でねじを巻く方式、もう1つはねじ巻き不要のすぐれものだった。そのままでは動かないので、近所の時計屋さんに見てもらった。どちらもきれいにオーバーホールすれば、使えるでしょうということで、2つのオメガは文字盤もきれいに蘇った。2つで3万円ちょっとかかった。

 オメガの製品なんて、高くて自分だったら買わないだろうし、そもそもクォーツ全盛の日本では、毎日きちんとねじを巻くとか、腕に身につけて、手の振動を時計に伝えるとか、そういうアナログ的なウォッチライフなぞ、想像もしていなかった。

 この日記の愛読者なら覚えておられる方もいると思うが、高校の入学祝いに父からもらったSEIKOの腕時計(手巻き式)を2008年に銀座の修理専門店で3万円払って修理してもらったことがある。「毎日ねじ巻きを怠らなければ、もう3年ぐらいはもちますよ」と修理の人が言っていたが、この腕時計、なんと5年ももって、我々が上海に1か月滞在した最後の日にとうとう止まってしまったのだ。それはまるで父が私たちの不慣れな海外生活を見守って、力尽きたという感じがして、亡き父の愛を再確認したものだった。

 「これだけ働いてくれたんだから、もうお蔵入りでいいわよね」と、家人とも話して、この腕時計は大切に私の思い出箱にしまわれた。

 姑の腕時計2つの管理。最近は夜明けのルーティーンになり、何の負担も感じなくなった。そこで私は永遠に止まってしまったと思われる父からの贈り物も、やはり同じ近所の時計屋に持って行って見てもらうことにした。

 見積額は9000円。8年前の3分の1。おまけに修理期間も格段に短い。近所に時計のマイスターがいることに私は感謝した。

2016/10/01

フクシマ

 原発史上、世界最悪の事故を起こした福島原発。事故から5年半経つが、復興どころか、何も解決していない。解決どころか、放射線に汚染された地下水を貯めたドラム缶は、毎日確実に増え、凍土壁を電気で凍らせて地下流入を防ぐという、素人から見ても、うまくいくはずのない方法も当然のごどく失敗した。

 政府は避難区域をどんどん解除しているようだが、命の保証もないそんな区域に誰が戻るというのか。

 甲状腺がんチェックもそろそろ打ち切るという話だ。甲状腺がんは、チェルノブイリ事故後、5年経って急に増えてきたというのにである。

 原爆を2つも投下されたのに、原子力の平和利用という米国のPRに乗って、地震大国の日本に50数基もの原発が作られた。安全、廉価な電気という名目だったが、フクシマが起こるまで、廃炉にかかる膨大な経費までは思い至らなかったという。

 結局、目先のことしか考えない政治が戦後70年ずっと続いてきたのだ。

 今、都庁で暴露され始めた無責任体質、実は日本の政治全体にも及んでいるような気がする。

 オリンピックどころではないでしょうが。

 フクシマのこと、大震災に対する備え、超高齢化社会、待機児童などなど問題山積なのに、すべて先送りしている。

 20年後、いや10年後、日本はちゃんと生きているだろうか。今の子供たちに自信をもって、何とか大丈夫でしょうとは決して言えない。

2016/09/28

豊洲という所

  関東大震災の瓦礫の埋め立ての上に、東京ガスが30数年,ガスを作っていたところが豊洲の埋め立て地だ。 土壌はベンゼン、シアンその他の有害物質で長年の間に汚染されている。

 そんな所にそもそも生鮮食料品市場を作ろうというのが大間違いなのだ。

  豊洲移転は2001年当時、石原都知事が決定し、築地の跡地は高い値段で売却し、最近のニュースによると、オリンピック関連の駐車場にする予定だったそうな。

  汚染された土壌対策が決まり、建物の設計も決まった頃、2011年3月に東日本大震災が起こった。豊洲もあちこちで液状化が起こり、都の職員はあわてふためいたにちがいない。
      
  液状化して後々まで問題が生ずる可能性があるのなら、何も盛り土をしてまで整えるなんて、そんなまどろっこしいことなんか、やりたくなくなった、ということか。 その盛り土作戦だって、ベンゼンなどの揮発性の高い物質は土の中を毛細管現象で地上に上がってくるという専門家もいる。

 汚染された土壌も、新しいきれいな土壌をどこからか運んでくるのではなく、汚染されたままに何か化学的な液体を混ぜて、そのまま埋め戻したという工事関係者の話もある。                  
 埋め立て地の液状化は浦安もしかり、豊洲もしかり、あらかじめ十分に想定できたことではなかったのか。                        

 先日、地下鉄に乗ったら、TOYOSU Finalという広告を目にした。そう、豊洲はもうおしまいなんだと思ったら、なんとこの広告、三井不動産販売の豊洲大型マンションの広告でした。6000万円台の高級マンション。誰が買うのか。横浜市都筑区の欠陥マンションも三井不動産だったような気がする。三井不動産、大丈夫かね。                

  それより何より、築地の土地の利権、豊洲の電気工事請負の利権を握っていると思われる自民党系代議士、いつまでも静観しているわけにはいきませんよ。                   

 地下水をコントロールすること自体、土台無理なのだ。福島だって、結局、地下水に放射線物質がどんどん流れ込んで、海抜を超え、海に垂れ流し状態ではないか。                                  
 英語も碌にできない愚かな首相、「アンダーコントロール」ではなく、「アンダーコンストラクション」でしょうが、日本中。

2016/06/20

報道の自由度世界第72位

 報道の自由度が2010年に世界11位だったものが、今年、72位に落ちたそうだ。自由にものを言っても、拘束されたり、罰せられたりしないのに、こんなに落ちたのはなぜだろうか。                                      
 本当の意味でのメディアが、存在しなくなったからだ。テレビのニュースやワイドショーを見ても、政権批判がほとんどない。平気で二枚舌を使う首相についてほとんど非難しない。
                                      
 舛添問題は追及しても、甘利問題の追及はない。これらはすべて週刊文春のスクープで、新聞、テレビの地道な取材はなかった。ジャーナリストもジャーナリズムも死んだようなものだ。 
                                 
 超高齢化社会、少子化に対して何の対処もしない。福祉の切り捨て、1050兆円を超す膨大な赤字は10代、20代の人にしわ寄せがくるだけだ。目先のことしか考えない、こんなひどい政治が今まであっただろうか。
                          
 世界最悪の福島第一原発事故は今の日本を象徴している。目先の利益しか考えずに、子供たちの未来を奪ったようなものだ。

2016/03/04

政府の番犬のようなNHK報道

 NHK会長が代わってから、NHKのニュースを見る気がしない。報道が政府寄りで、中立公正とは言い難いからだ。 
   
 首相番の女性記者も、首相の言うことをそのまま伝えるだけに止まらず、ほとんど代弁者の立場で話す。  

 唯一、気骨のある報道姿勢が感じられた、国谷裕子さんの「クローズアップ現代」も、この3月で終了とか。
  
 ますます、見るべきものがなくなったNHK。受信料など払いたくない。

2016/01/30

破廉恥内閣

  政治家ってやっぱり汚いね。甘利の記者会見見て、つくづくそう思った。謝罪会見の最後は自分のフルネームを3回唱えて終わり。こんなに卑怯で自己顕示欲見え見えの会見もちょっとないんじゃないかしら。
   
 復興大臣といい、甘利といい、破廉恥な人ばかりが閣僚になっている安倍政権。別名、厚顔無恥内閣と、私は言いたい。